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富山 高岡_1.jpg
登場人物:
・マナブ: IT業界ビジネスマン。最近、歴史に興味を持つようになり、ただいま勉強中。
・歴史先生:歴史に詳しい街歩きの達人。マナブと一緒に旅をする。
立山黒部アルペンルートで晴天に恵まれるベストな方法とは?

立山黒部アルペンルートの乗り物のチケットの買い方

【旅のメモ その❶】私たちが選んだホテルとその理由
(1)国民宿舎 天望 立山荘(弥陀ヶ原)

(2)ホテルヴィスキオ富山(富山駅前)

【旅のメモ その❷】乗り物は左右どちらに乗るかで大違い!

【旅のメモ その❸】服装のアドバイス

【旅のメモ その❹】乗り物の時刻表を持ち歩こう


立山黒部アルペンルートで晴天に恵まれるベストな方法とは?


立山は絶対に晴れた日に行きたい!


マナブ:今回は前から行きたかった「立山黒部アルペンルート」への旅行を計画しています。でも、そこへ行った知人たちからは「雨で最悪だった」とか、「雲がかかってて山が見えなかった」とか、残念な話ばかりを聞きます。


歴史先生:そうなんですよね。天気が悪いと台無しです。では天気に恵まれるにはどうしたらいいか、計画段階から作戦を立てましょう。


マナブ:まずは行く時期ですかね。雨が多い時期は避けたいです。


歴史先生:「立山黒部アルペンルート」が開いているのは4月中旬から11月末。その間の天気ですが、公式サイトに2020~2023年の晴天率が出ています。


https://www.alpen-route.com/weather/


マナブ:おぉ、これはいい情報ですね。室堂の晴天率を見ているのですが、8月上旬が一番よくて、そのほかでは6月上旬、7月下旬、9月中旬、10月下旬あたりがよさそうです。


歴史先生:でも、晴天率が高い時期でも運悪く雨や雲の中になることはあります。それを避けるには、日程に余裕をもって滞在し、直前の天気予報を見て一番よさそうな日に行くのがいいですよね。


マナブ:たとえばどんなプランが考えられますか?


歴史先生:3泊4日、または4泊5日の日程を確保して、立山黒部アルペンルートと富山・金沢を組み合わせます。ホテルの予約をぎりぎりまで待って、一番天気の良さそうな日を中心に立山黒部アルペンルートで2泊して、残りは富山・金沢で過ごします。


マナブ:なるほど。でも、直前で宿は取れますか?


歴史先生:そこが問題です。富山や金沢はいくらでもホテルはありますが、立山黒部アルペンルートでは宿の数が限られているので、繁忙期はかなり前から予約でいっぱいになります。


マナブ:ということは繁忙期は難しい。


歴史先生:はい。7月下旬、8月上旬は夏休みの旅行のピークなので、ここはNG。9月~10月は紅葉シーズンでこちらも混みあいます。混みあう時期は宿が取りにくいだけではなくて、バスやケーブルカー、ロープウェイなどに乗るのに、大変な待ち行列ができてしまいます。乗り物に時間通りに乗れず、肝心の観光ができなくなりますから、お勧めしません。


マナブ:残るは6月上旬? でもここって梅雨入りのイメージがありますが。


歴史先生:梅雨前線が日本の南にあって、北上して梅雨入りになる直前です。太平洋側よりも北陸の方が梅雨入りが3~4日遅く、まだ晴天率がいいんです。


マナブ:なるほど。


歴史先生:6月上旬なら、平日であれば直前でも部屋は取れる可能性が高いと思います。


マナブ:そうなんだ。で、6月上旬というのは観光する上で、どうなんですか?


歴史先生:まず、室堂の「雪の大谷」。これは6月下旬ごろまで見ることができます。4月に比べると高さは低くなってきていますが、それでもまだ迫力ある壁が見られるでしょう。


マナブ:それはいいですね。


6月上旬ごろの雪の大谷


歴史先生:それからマナブさんは滝が好きですよね。立山黒部アルペンルートのハイライトの1つである「称名滝」ですが、6月は雪解けの時期なので水量豊かで、しかもその隣に落差500mの「ハンノキ滝」が出現しています。


マナブ:おー、それはポイント高い!


雪解け時期の6月には称名滝(左)のとなりにハンノキ滝(右)が現れる


歴史先生:続いては室堂にある「みくりが池」。これは5月頃から氷が解け始めて、6月上旬には一部青い湖面が見え始めているはずです。室堂付近の散策路にはまだ雪が積もっています。


マナブ:まだ雪があるんですね。それも面白い。


歴史先生:紅葉はないですが、新緑と残雪が楽しめる季節です。


マナブ:まったく問題ありません。


歴史先生:逆にあきらめなければならないことがいくつかあります。1つ目は黒部ダムの観光放水。


マナブ:よく写真で見ますが。近くで見ると大迫力でしょうね。


歴史先生:そうなんですが、放水するのは毎年6月下旬から10月中旬までなんです。


マナブ:そうなんだ。


歴史先生:もう1つは弥陀ヶ原の湿原ウォーク。木道を歩いて池塘(ちとう)や高山植物を楽しむコースなのですが、6月はまだ雪に覆われていて、歩くことはできません。


マナブ:なるほど、その2つは少し残念ですが、メリットの方が多いです。6月上旬で計画しましょう。


歴史先生:いいですね。そうしましょう。


マナブ:ということで、私たちは以下のような計画を立てました。6月上旬の月~金の平日です。



1日目:東京から富山空港へ。富山駅へ移動し、鉄道で立山駅へ。ケーブルカー、バスを乗り継いで弥陀ヶ原下車。国民宿舎立山荘に泊まる。


2日目:弥陀ヶ原から黒部ダムへ。見学後、室堂へ戻って散策。再び国民宿舎立山荘に泊まる。


3日目:弥陀ヶ原から立山駅へ。称名滝を見て、富山駅へ移動。富山駅近くのホテルに泊まる。


4日目:富山駅から新幹線で金沢へ。金沢を1日観光。富山駅のホテルにもう1泊。


5日目:富山駅から高岡へ移動して高岡を観光。富山駅へ戻って富山市内観光。夕方のフライトで東京へ戻る。



歴史先生:ところが、直前になってみると、天気予報があまりよくありませんでした。


マナブ:黒部ダムや室堂に行く予定の2日目は一番晴れてほしい日ですが、なんと降水確率100%で大雨予報。1日目の夕方、3日目の午前中も雨または曇り。逆に金沢へ行く4日目が降水確率0%とベストな天気になりそうでした。そこで直前にホテルの手配を入れ替えます。すなわち、最初の2泊を富山駅で、後半の2泊を弥陀ヶ原で、というようにしました。どちらも予約の変更は可能でした。予定は以下のように変わりました。



1日目:東京から富山空港へ。富山駅経由で高岡へ移動して高岡を観光。富山駅へ戻って富山駅近くのホテルに泊まる。


2日目(雨予報):富山駅から新幹線で金沢へ。金沢を1日観光。富山駅のホテルにもう1泊。


3日目:富山駅から鉄道で立山駅へ。称名滝を見た後、ケーブルカー、バスを乗り継いで弥陀ヶ原下車。国民宿舎立山荘に泊まる。


4日目(晴予報):弥陀ヶ原から黒部ダムへ。見学後、室堂へ戻って散策。再び国民宿舎立山荘に泊まる。


5日目:弥陀ヶ原から立山駅、富山駅へ移動。富山市内観光。夕方のフライトで東京へ戻る。



歴史先生:絶対に晴れてほしいのは室堂です。黒部ダムや称名滝は曇っていてもそれほど問題ありません。


マナブ:そのため、直前の天気予報を見て、もし4日目が曇り、3日目が快晴、というようなことになれば、3日目に黒部ダム、室堂に行って、4日目に称名滝に行くというように変更するつもりでした。3、4日目いずれも天気が悪い場合は、少し急ぎになりますが5日目というオプションもありました。


歴史先生:こうしておけば確率的にいずれかの日に晴れの室堂に行けるだろう、というのが私たちの作戦です。


※    今回は宿泊の予約変更ができましたが、年や時期によっては宿が満室で予約の変更ができない場合もあります。宿の最新の予約状況(残り部屋数など)を各予約サイト等で慎重に見ながらご判断下さい。


立山黒部アルペンルートの乗り物のチケットの買い方



マナブ:ところで、立山黒部アルペンルートの乗り物のチケットは高額でかつ複雑。自分の旅程の場合、どう買ったらいいんだろう、と迷う方も多いはず。


歴史先生:そうなんですよね。普通に1日で片道通過するだけならわかるのですが、途中で折り返したり、ルート内で宿泊したりすると、どうしていいのかわからない。


マナブ:私たちの場合は立山駅から入って黒部ダムで折り返す往復ルート。しかも途中下車して2泊します。Webサイトをみても、この場合どうしたらいいのかわかりませんでした。


歴史先生:そんな時は立山黒部アルペンルート公式サイトの「お問合せ」から質問すると、丁寧に回答をしていただけます。


立山黒部アルペンルート公式サイト お問合せページ

https://www.alpen-route.com/_wp/contact_new  


マナブ:私たちの場合、お問合せページから自分の旅程を説明したところ、回答いただいた内容はこうでした。


・まずは立山駅で黒部湖までの往復チケットを購入する。2泊しても有効。

・弥陀ヶ原で途中下車することをバス乗車時に伝える。(実際にはバスに並ぶ列が途中下車の人と終点まで行く人と別々でした。)途中下車には追加料金はかからない。

・ホテルにて翌日弥陀ヶ原で乗車するバスの時間を予約する。

・立山駅は13時以降は混雑しないので、午後に乗る場合は前もってチケットを予約購入する必要はない。


歴史先生:これで安心してチケットを買えました。もし皆さんも疑問があれば、問い合わせされるとよいかと思います。


マナブ:では次に、大事なホテル選びについてご覧ください。


【旅のメモ その❶】

私たちが選んだホテルとその理由


(1)国民宿舎 天望 立山荘(弥陀ヶ原)


弥陀ケ原バス停の目の前にある宿。日本で一番高所にある国民宿舎と言われている。

 


選んだ理由:

立地:立山黒部アルペンルートの中に泊まることができる。バスで室堂から20分、美女平から30分。ホテルのすぐ裏にある立山カルデラ展望台の散策を楽しむこともできる。夏~秋は弥陀ヶ原の散策も楽しめる。

眺望:弥陀ヶ原の広々とした湿原が目の前。標高1940mから日没や富山市の夜景も楽しめる。

設備:外観デザインがおしゃれ。写真では内部の設備は古めで簡素のように見受けられるが、そこは山なので構わない。温泉ではないが、大浴場もある。

価格:立山黒部アルペンルートの中にはホテル立山(室堂ターミナル直結)や弥陀ヶ原ホテル(弥陀ヶ原バス停すぐ)などの高級ホテルがあるが、いずれも人気が高く、予約の変更は難しい。また、価格が非常に高い。立山荘は国民宿舎であり、価格がリーズナブル。

直前変更:6月上旬であれば予約の変更ができる可能性が比較的高いのではないかと予想していたが、実際に変更が可能であった。


実際に泊まってみた感想:

・実際2晩泊まってみると、いずれの日も他の宿泊客は2~3組しかおらず、これなら直前の予約変更も可能だったのが理解できた。(※年や季節によって変わりますので、あくまでもご参考としてご覧ください。)

・立地は最高。まだ雪が深く積もっている弥陀ヶ原の高原に泊まることができ、非日常を楽しむことができた。バス停は目の前。室堂、美女平へのアクセスも抜群。

・靴はホテルの玄関で靴箱に入れ、ホテル内はすべてスリッパ。

・建物はなぜか北向きに建てられていて、夕日や富山市内が見える西側には部屋がない。その代わり、食堂(1階)と大浴場(B1階)は西側にあって、素晴らしい眺望を楽しむことができる。道路の反対側にある弥陀ヶ原ホテルは西向きと東向きの部屋に分かれていて、泊まる部屋によって眺望と値段に差があるが、立山荘は全室北向きで、ある意味、みんな平等。

・1泊目は雲が出て夕日が見えなかったが、2泊目は快晴。富山湾の向こう、能登半島に沈むすばらしい夕日と、富山市の夜景が食堂や大浴場から良く見えた。ホテルの玄関は24時間施錠しないということだったので、夜、外に出て夜景を楽しむこともできた。

・部屋にはバスルームやトイレはない。トイレは各階にある共用トイレ(男女別)を使う。部屋のドアはオートロックなのでトイレに行くときは必ずカギを持っていくこと。

・ふとんにシーツをかけるなどのベッドメーキングはセルフサービス。全室禁煙。喫煙ルームはない。

・Wi-Fiは各部屋にはなく1階ロビーのみ、という案内であったが、3階の部屋で試してみると何とかつなげることはできた。容量があまりないはずなので、他のお客様のことも考えて動画視聴などは控えたほうが良いだろう。山に泊まる以上、山小屋同様、助け合いと他人への配慮が必要だ。

・長靴、ストック、スノーシューは無料で貸し出ししてくれる。数はたくさんあるようだった。ホテルのすぐ裏にある立山カルデラ展望台に行くのに長靴とストックを借りている方も見られた。

・近隣に飲食店は全くないので1泊2食付きが当たり前。夕食自慢の一般の温泉旅館などに比べるとやや質素かもしれないが、山で提供いただく食事としては十分な量と種類だった。食事は朝は7時、晩は18時と固定の時間であり、変更はできない。指定された部屋番号の席に着くと温かい料理が出される。ごはんとみそ汁、お茶はセルフサービス。味噌と朝食のパンはスタッフ手作りらしい。

・19時30分から「富山県自然観察員(ナチュラリスト)による自然解説会」と書かれていたが、6月は土日のみ開催しているとのこと。

・20時30分からホテルのスタッフによる「星空観賞会」が毎日開催されている。2泊のうち、最初の夜は雲が出ていて中止となったが、2泊目には晴天に恵まれ、星空を見ることができた。人工衛星も数個確認できた。ただし6月上旬は20時30分だとまだ天の川が低い位置にあって見えづらく、目立った星座は北斗七星、こと座くらい。またこの日は上弦の月が出ていて空が明るく、条件としてはあまり良くなかった。星空目当ての方は月齢をしっかりと確認されることをお勧めする。

・大浴場は15時から22時まで。山なので早めに入浴し、早めに寝よう。朝は入ることができない。

・1階に飲み物の自販機あり。ロビーでスナック菓子なども販売している。近隣にコンビニなど一切ないのでこれはありがたい。部屋にはコーヒーがないが、自販機の温かい缶コーヒーで代用した。


おしゃれな外観デザインが目を引く


食堂は機能的でシンプルな作り


食堂から見える夕日と富山湾


ホテル前から見る富山市の夜景


夜の景色も美しい。右側に明るく光っているのがB1階の大浴場、その上が1階食堂。


楽天トラベルのサイト

https://travel.rakuten.co.jp/HOTEL/161140/161140.html


(2)ホテルヴィスキオ富山(富山駅前)


2022年に開業したばかりの新しいホテル。富山駅に隣接する商業施設「MAROOT」の上層階に入っている。JR西日本グループ。



選んだ理由:

立地:何といっても富山駅から一番近い。複合商業施設の上にあって、食堂街などへのアクセスも抜群。

眺望:高層階にあるので富山市内が良く見える。東側の部屋であれば立山連峰も見えるだろう。

設備:真新しいホテルだけあって設備は最新。「ヴィスキオ」というのは近年JR西日本ホテルズが注力して開発しているホテルブランドで、デザイン性も高い。

価格:富山駅周辺にはたくさんのビジネスホテルがあるが、その中で特に価格が高いわけではなく、同等の出費で1クラス上の滞在を経験できそう。


実際に泊まってみた感想:

・立地は言うことなし。路面電車はすぐ目の前。富山駅の入口もすぐで、在来線、新幹線にもすぐ乗れる。コンビニ、ドラッグストアも目の前で、富山駅のお土産店、グルメ街もすぐ。

・MAROOTの入口からはいってエレベータで5階へ上がる。MAROOTは新しい店が揃い、食事、買い物に便利。

・シンプルで洗練されたロビー。宿泊客はコーヒーマシンや富山の本などが置いてあるラウンジが自由に使える。

・大浴場があるのがうれしい。サウナも併設されている(男性のみ)。夜は15時~24時、朝は6時~10時、と入浴できる時間も十分長い。

・部屋は清潔で快適。大きなモニターが壁にかかっている。スマホからのミラーリングもできるのでYouTube等を大画面に映すことも可能。PC作業するデスクがないのが欠点だが、サイドテーブルとソファーで何とか対応できた。

・ロビーから宿泊エリア、ラウンジ、大浴場へ入るときはカードキーをかざすことが必要。エレベータで宿泊階へ行く際も同様。

・眺望は立山連峰とは反対の西側だったが、新幹線が良く見えた。

・近隣に魅力的な飲食店が多いので、今回は素泊まりで予約した。朝食ビュッフェは寿司食べ放題が売り、のようだ。


洗練された機能的な部屋


部屋からは新幹線が良く見える


一休の予約サイト

https://www.ikyu.com/00082296/ 


【旅のメモ その❷】

乗り物は左右どちらに乗るかで大違い!


バスの先頭の席は景色を見るには特等席


立山黒部アルペンルートは乗り物からの景色を楽しみたい。中には左右どちらに座るかで楽しみ方が大違いのものもある。それぞれの乗り物の座席のお薦めを以下にまとめたので、参考にしていただきたい。


(1)  羽田から富山空港までのフライト【おススメ=左の窓側席】


羽田を飛び立った飛行機は左下にお台場、東京都心、スカイツリーを見ながら緩やかに左旋回して高度を上げていく。遠くに富士山が見える。しばらくすると左の眼下に八ヶ岳、蓼科山、白樺湖が過ぎて行く。南アルプスも遠くに見える。松本盆地を過ぎると急に山が険しくなり、穂高・槍ヶ岳、そして立山・剣岳が見える。最後は能登半島を回って右旋回して富山空港へ下りるが、立山連峰を背景に富山港、富山駅、そして富山城の近くを低空で通り抜ける。絶景は左側の窓から。都心部をこんなに近くで見ながら着陸する空港もめずらしい。


着陸直前、飛行機は富山駅のすぐ上を通過する


(2)  富山空港から富山駅までのバス【おススメ=右の窓側席】


富山の魅力は遠くに見える立山連峰。バスは最初東に進み、そこからほとんどの区間は北向きに進む。右側(東側)を見ていると建物が途切れるたびに美しい立山連峰が見られる。


(3)  富山駅から立山駅までの電車【おススメ=左の窓側席】


富山地方鉄道の立山線最大の見どころは千垣駅から有峰口駅の間にかかる「千垣橋梁」。暴れ川として有名な常願寺川に作られた本宮砂防堰堤(国指定重要文化財)を雄大な大日岳をバックに見る景色は絶景。ここでは車内アナウンスがあり、電車も速度を落としてゆっくりと景色を楽しませてくれるので、もし左側の席が取れなくてもこの時に席を立って写真を撮りに行くこともできる。


千垣橋梁から見える本宮砂防堰堤と大日岳


(4)  立山駅から出ている称名滝探勝バス【おススメ=右の窓側席】


立山駅を出るとすぐに称名川を渡る橋を通る。ここから美しい川と高さ500mの大渓谷を見渡せる。そこから右側に川が見え隠れしながら続く。対岸の崖には絶壁を下ってくる立山有料道路や、「悪城の壁」と呼ばれる大絶壁が続き、この渓谷が尋常でないことを感じさせる。バスの左側はほぼ景色はない。


称名川


悪城の壁


(5)  立山駅から美女平へ上る立山ケーブルカー【おススメ=一番前または一番後ろの立ち席、右側】


混雑していなければ座席に座っていても景色はよく見えるが、混雑しているときは一番前または一番後ろに立つとよいだろう。ケーブルカーの見せ場は中間地点でのすれ違い。上から下りて来るもう1台のケーブルカーがちょうどトンネルを出てきたあたりですれ違う。立山ケーブルカーはおよそ半分がトンネル。トンネルでない部分は右側に常願寺川の谷の風景が広がる。


上から下りて来るケーブルカーとすれ違う


(6)  美女平から室堂まで登るバス【おススメ=左の窓側席、できれば前方】


ここだけは座る席を絶対に間違えたくない。乗車50分の長い時間を通して左側が圧倒的におススメ。美女平を出たバスは「子育て杉、仙洞杉」という巨木を左に見ながら坂を上る。仙洞杉は車内アナウンスもある。次に「滝見台」という場所では左側遠くに称名滝が見え、バスは一度停止して車窓から滝を見せてくれる。同じ左側でも前方のほうがよく見える。「弥陀ヶ原」に入ると大日岳をバックに広々とした高原が左側の車窓に広がる。坂を上った先には左に弥陀ヶ原を一望できる展望台があり、バスはゆっくりと速度を落として見せてくれる。「天狗平」を過ぎると左の遠くに荘厳な姿の「剣岳」がそびえ立つ。剣岳の姿は室堂からはあまり見えないので是非ここで見ておきたい。電車と違ってバス車内では景色のいいポイントで席を立ったり移動することができないため、右側に座るととても残念な結果になる。ぜひとも左側に座れるよう、チャレンジしてほしい。


バスのすぐ横に生えている巨木、仙洞杉


滝見台からは称名滝が遠くに見える


バスの途中、弥陀ケ原を見下ろせる場所が数か所ある


バスの車窓から見える剣岳


(7)  室堂から大観峰までのトンネルバス【おススメ=前方の席】


トンネル内なので左右に景色はない。ただしトンネルの先が良く見える、前方の席に座ることができればベターであろう。


(8)  大観峰から黒部平へ下りるロープウェイ【おススメ=前方窓際に立つ。できない時は右側。】


ロープウェイの基本は下方向に広がる景色。下りのロープウェイの場合は前方の窓際に立つのがベスト。途中のすれ違いがシャッターチャンス。ロープが2本張られているので、もう1台が左右どちらを通るのかがわかるはず。ロープウェイが混雑して前方に行けなかった時、右側のドア際に立つのが良い。右前方には黒部湖が見え、背景の後立山連峰の景色がすばらしい。


すれ違うロープウェイ


(9)  黒部平から黒部湖へ下りるケーブルカー【おススメ=一番前または一番後ろの立ち席】


黒部ケーブルカーは全線地下なので景色はない。ここでは前方ガラスのそば、運転席の横に立って、地の底へ落ちていくような感覚を楽しみたい。ケーブルカーの基本である中間地点のすれ違いも見逃せない。


すれ違うケーブルカー


【旅のメモ その❸】

服装のアドバイス


室堂


立山黒部アルペンルートの公式サイトに服装のアドバイスがある。

https://www.alpen-route.com/information/advice_clothes.html


6月上旬は春の終わり。実際に行ってみると、昼間はそれほど寒くないので、東京でいえば3月下旬~4月上旬くらいの薄手の防寒着があればいいだろう。散策路を上り下りしていると、汗ばんでくるくらいだ。


室堂や弥陀ヶ原にはまだ雪が残っており、遊歩道も半分以上、雪の上を歩く。室堂ターミナルからみくりが池に行く道も半分程度は雪が積もっているので、これらの散策を考えている場合は普通のスニーカーではなく、雪の入りにくいハイカットのトレッキングシューズが好ましい。


しかし行き帰りに靴が荷物になることが欠点。ホテルによっては長靴の貸出などを行っている場合もあるので、ホテルに問い合わせてみるとよい。


雪の照り返しがまぶしいので、苦手な人はサングラスがあるとよいだろう。


黒部ダム付近は6月上旬には雪は無くなっているので、普通のスニーカーで十分。


【旅のメモ その❹】

乗り物の時刻表を持ち歩こう



立山黒部アルペンルートの中はタクシーもマイカーもない。移動手段は公共交通機関だけしかなく、しかも運行されている時間が限られている。ということは、万が一最終便を逃したら大変なことになる。ルートの玄関口である立山駅、扇沢からの交通手段も限られているので、その日の最終目的地までの時刻表を常に意識しておくこと。


立山黒部アルペンルートの公式サイトにある時刻表集

https://www.alpen-route.com/timetable/


上記サイトには立山黒部アルペンルートの各乗り物だけでなく、立山駅、扇沢からの富山・松本方面等への時刻表もそろって掲載されているので、PDF等を印刷して持ち歩こう。


立山駅から扇沢の間の立山黒部アルペンルートの時刻表はルート内の駅に紙で置かれているが、見つけづらい、あるいは無くなっていることもあるので、事前に印刷して持参することをお勧めしたい。


予め「何時の〇〇に乗る」と決めていても、混雑で乗れなかったり、観光に思いのほか時間を取られたりすることもあるので、臨機応変に次の便に乗れるようにしておくことが大切。時間には余裕を持たせて、ぎりぎりのスケジュールでの旅行計画は立てないこと。

​歴史好きのための観光ガイド
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